消費者金融(しょうひしゃきんゆう)とは、貸金業の内、消費者への金銭の貸付け(融資)を行う業者である。
消費者金融には、「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(出資法)」に基づく範囲内の金利で貸し付ける会社(最高年利29.2%、ただし閏年は最高年利29.28%。)と、これ以上の金利で貸し付ける会社(いわゆる闇金融)がある。但し、貸金元本が10万円未満は年利20%、10万円以上100万円未満なら年利18%、100万円以上なら年利15%を上限とする利息制限法は、罰則はないものの強行規定(強行法規)である。強行規定とは、公序良俗を具体化したものであり、公の秩序を維持し、取引上の弱者を保護することを目的とする。ゆえに、罰則の有無にかかわらずこれを遵守しなければならないとされ、契約について強行規定に反する部分は無効となる。
貸金業者は、貸金業法(第3条)に基づいて、二以上の都道府県の区域内に営業所又は事務所を設置する場合は内閣総理大臣(財務局)の、一の都道府県の区域内の場合は都道府県知事の登録を受けなければならない。無登録で営業している闇金融は貸付けそのものが違法行為として処罰の対象となる。しかし、近年は、合法的な正規の事業所としての実態がないのに都道府県登録を申請することがある。特に東京都に登録しているものもあり、このようなものは「十日で一割」ではなく、貸金業登録番号が「東京都知事(1)第XXXXX号」となることからトイチ業者と呼ばれている。
平成18年(2006年)12月13日の第165回臨時国会において、「貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案」が可決・成立し、12月20日に公布、段階的に施行されている。最長で2010年の6月中旬までに全条文が施行される予定である。また、この改正の最終期限をもって出資法の上限金利は年率20%となり、みなし弁済規定と従来のグレーゾーン金利は廃止される予定である。しかし、施行期間の最終期限までグレーゾーン金利が残ることについては批判がある。また、施行から2年半以内に出資法及び利息制限法に基づく金利規制のあり方について所要の見直しを行う「見直し規定」が定められている。
2007年には早くも影響が現れており、優良顧客を確保するために大手消費者金融・大手商工ローンは、新規の顧客について銀行系消費者金融と同じ水準まで上限金利を引き下げ、審査を厳しくし、融資先の絞込みを行うようになった。
「通常、貸出残高と回収実績の両方について厳しいノルマが課せられ、達成できないと支店(通常支店長一人と部下二、三人)で連帯責任を取らされる場合も多い。」と言われる消費者金融の業態にも変化が現れている。
大手業者については、上限金利引き下げに伴う審査の厳格化(適正化)により、成約率が70%台から30%台へ低下、「ネオヤミ金」といわれる、以前の上限金利である40%程度で融資するヤミ金業者の出現、過払い請求への対応及び銀行等が融資を引き締めたことによる中堅以下の業者の倒産・廃業などが発生している。このような場合、過払い金債権者(借り手)が過払いだということを知らないなどの理由で期日までに届け出できない場合、過払い金の請求が難しくなることがある。
【大手6社】
大手消費者金融専業会社のうち、武富士・アコム・プロミス・アイフル・レイク・三洋信販 を指す。
当初、レイクを除く各社が1997年2月に 消費者金融5社連絡会 を結成。同年5月にレイクも加入し消費者金融連絡会と改称。連絡会のテレビコマーシャルに登場するタパルス(TAPALS)博士は加盟会社の頭文字を本社所在地の東から西に並べた(Takefuji・Acom・Promise・Aiful・Lake・Sanyo)ところから名付けられたものである。
「レイク」は後に、米・GEキャピタル傘下のGEコンシューマー・ファイナンスとなり、2003年4月に連絡会を脱退した。
【銀行系消費者金融】
銀行系消費者金融とは、設立当初、主に銀行と大手専業会社(一部信販会社などとも)の合弁で2000年から2002年頃迄に設立された消費者金融会社である。主にサラリーマンや公務員など継続的に安定収入のある人物を対象としているが、銀行本体のカードローンでは収入などの属性で借入が難しい人物で、専業会社で借りるには(専業会社から見て)高属性の人物であるといった、銀行ローンと専業の中間クラスのような層が対象である。
資金面で出資者である銀行等のバックアップがあるなどして、利息制限法の基準の範囲内の貸出利率で営業しており、専業会社と違って有人店舗を持たず、郵送や電話・インターネットなどで申込でき、比較的短時間(1時間程度)で審査の可否が決定し、契約が成立次第ローンカードを郵送するなどして利用が可能になるものである。
この申込み時の審査に、出資者である消費者金融会社に蓄積されたデータとノウハウを活用することによって、迅速な審査の可否判断が可能になっているほか、万一、延滞事案などが生じた際の債権回収なども実質的に消費者金融会社側が請け負う様になっているのがほとんどである。
課題点としては、貸付枠が無担保で最大300万円と大手専業会社よりも高額である事から、利用額や期間によっては利息だけでも相当な金額になりかねない事などである。利息制限法の基準の範囲内とはいえ18%の利率が一般的であり、厳格な債権回収(訴訟、強制執行)を行う点は消費者金融専業会社と何ら変わりない。代位弁済によって保証会社(消費者金融専業会社など)やサービサーが担当することもある(消費者金融会社は銀行ないし銀行系消費者金融から手数料を受け取り、パーソナルローンの審査及び保証を担当することがある。返済が滞った場合、銀行ないし銀行系消費者金融に対して代位弁済(全額返済)し、ローンの借り手から融資残高を回収する。)。弁護士・認定司法書士等が任意整理を受任した場合は、利息の引き直しはなく、将来利息は原則として付けずに残債務を一括・分割返済(3−5年)する。
また、消費者金融と言う言葉や金融会社に抵抗を覚える人も数多くいる事から、当初から「○○銀行グループ」などと強調したり、「個人向けローン会社」などの表現を全面的に出すものが多い。(しかしながら銀行でもなく、貸金業登録を行い、消費者金融専業会社等のバックアップの上で金銭を貸し付けている訳であるから、正直に表題のような表現が適切ではないかと思われる。)
設立当時は専業の消費者金融よりも金利が10%前後も低いことと、銀行系であることを強調した宣伝を行っていたが、最近では、専業大手も大手銀行系グループの一員となったり、概ね2007年以降に契約した新規顧客に対してはグレーゾーン金利を撤廃して銀行系金融業者と同等以下の金利に引き下げる等の施策を行った結果、両者の差異はほとんどなくなり、現在では専業と銀行系の区別と存在意義は曖昧なものとなってしまっている。